あしたのあたし

どんなふうに生きようか。

天を仰げば

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「うまくはいかぬこともあるけれど

天を仰げばそれさえ 小さくて」

(3月9日より)

 

この曲を初めて聴いた頃

私の人生で一番過酷な時期でした。

 

元夫からのDVに耐えかね

ある夜、もうこのままでは死んでしまうと

思った私は

 

元夫がお酒を買いに家を出た隙に

風呂上がりの格好で

まさに着の身着のまま娘を連れて

家を出ました。

 

実家から遠く離れた場所に

嫁いでいたのですが

その夜は両親も呼ばれており

深夜に皆で逃げ惑いました。

 

その時持ち出したものは

自分名義の通帳と印鑑

当時2歳だった娘のお気に入りのお人形だけ。

 

その後、恐怖心から家に戻ることができず

車や家具、娘の写真など

何も残っていません。

 

鳴り止まない携帯の着信音に

恐怖で身体が震えるというのは

こういうことかと

震えながら必死で逃げました。

 

娘を不安にさせないよう

できるだけ普段通りに、と

踏ん張っていました。

 

地元に帰ってからも

いつ実家にやってくるかわからず

女性相談所に行ったり

友達の家を転々としていました。

 

こんなことになるまで

誰にも相談できないままで

「なんの能力もないくせに偉そうな口をきくな」といわれ続けて

でも、どこかでそう言われても仕方がないと

誰よりも自分を大事にできていなかったのは

私自身だったのではないかと

今ならそう思うことができます。

 

顔を一切会わせないよう

家庭裁判所にご配慮頂き

なんとか調停離婚が成立。

裁判所の前で出くわさないよう

裏口から逃がしてもらい

全力疾走で駅まで向かったのが15年前。

 

 

なんでこんな思いばかりしなければならないのかと、打ちひしがれていた頃

 

冒頭の歌詞を耳にして

こんなことだって

天を仰げばそりゃ小さいな、と

自分に言い聞かせたあの頃。

 

今はその時よりも

自分を大切にできていたら

私の人生はそれでじゅうぶん。

100点満点だと思っています💯

 

 

この曲聞くと

今でも号泣したくなるのに

なかなか涙が出てくれなくて。

 

思いっきり泣けたら

もう少し楽なのにな。